2024年10月3日

おでかけ

やっと、やっと、酷暑も和らぎ…。いつもの電気料金予想が、なんとこの 10日あまりのうちに 20 パーセント以上ダウンしました。


さて、ちょっと前、帰省した息子と思い立って奈良に行ってきました。一人なら、電車と徒歩で行くところですが、(いや違うな、体のいうことを聞いて、といったほうがいいかな)車で行ってきました。高速のコスパの良さを実感です。帰りは地道を通して帰ったので、一時間あまりもかかったところを 30 分もかからずに、到着しました。奈良の東、高畑(たかばたけ)。空気感がとてもお気に入りの場所です。春日山の森の南、志賀直哉の旧居などの史跡もあり。なんども文字通り足を運んだ地で、そぞろ歩くのにも気持ちがリフレッシュするところ。片手では数えられなくなりつつある“新薬師寺”はともかく、気にはなっていたけれど、今まで踏み込んだことのなかった写真美術館に行ってみることを思いつきました。彼が写真(カメラ)に少々興味があったことを知っていました。それと、“入江泰吉記念”と冠してある美術館なので、私にも関心はあったのです。


彼が京都へひとりで行くと言っていたものだから、そちらは尊重して、ならば、奈良に行かないかと誘ってみたら、二つ返事で行くことに。


“入江泰吉記念写真美術館”での各々の心に任せて鑑賞したあとは、すぐ裏にある“新薬師寺”へ。お目当ての、何度も拝している“十二神将像”は、言うに及ばず。このお堂の空気の中で初めて拝したときと少しも変わらず、心ザワザワさせてくださります。はるか昔、初めて東大寺三月堂のなかで、月光菩薩(がっこうぼさつ)に拝したときのように。いまやこちらはミュージアムの中で佇んでおられる。素人が勝手を申しますが、やはりお堂の中がしっくりきます。


新薬師寺の本尊薬師如来さんも、国宝。むしろ彼は、こちらがお目当てだったようにも思えます。確かに、あらためて拝してみると、みる位置によって表情が違うことにも、気づかされます。


さて、もう一つこの新薬師寺で、あまり知られていないトピックを。
あの手塚治虫さん。小学生のみなさんにはあまりなじみがないかもしれませんが、あの手塚治虫さんです。手塚さんが、生前この新薬師寺を訪れていたであろうこと。最高傑作と呼び声高い『火の鳥 鳳凰編』の最終ページに新薬師寺の石仏群を描いている、という10年ほど前の記事のスクラップが我が家のPCにあります。初めて新薬師寺に赴いた時の記憶が鮮明で(この私でも)、何度となくいくうちに随分と様子は変わってしまっていることも、何といってよいか…、『アッチョンブリケ~』なんですよ。

(加藤)